キャッシュフローの見方

とっておきのキャッシュフローの見方をご紹介します。

もし、興味があるなら、“じっくり”と読んでください。
5分かかりますが、一生モノの知識が手に入ります。

ではいきます!

まず注意ポイントは、「キャッシュフローは長い期間で見る」ということ。

1年や2年のキャッシュフローは大きく波を打ちます。
だから、「最低でも5年間のキャッシュフローの動き」を見なければなりません。

さて、キャッシュフローは、営業・投資・財務の3つに分類されます。

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●営業キャッシュフロー:本業からの稼ぎ
●投資キャッシュフロー:設備投資や企業買収などの投資に使ったお金
●財務キャッシュフロー:会社の借金やその返済、株主に払った配当金など

この3つのキャッシュフローのうち、主に見るのは、
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの2つの動きです。

財務キャッシュフローはその2つの「調整弁」となります。
企業はお金が足りなければ調達(借入、増資)をしますし、
手元に余れば還元(返済、配当)するのです。

では、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの関係を見てみましょう。

企業は事業を始める時にまず投資を行ないます。
これが投資キャッシュフローで、マイナスになります。

そして、その結果としてキャッシュを稼げるようになる。
これが営業キャッシュフローです。

製造業なら、製造ラインを整えるために設備投資を行ない、
作った製品を売って営業キャッシュフローを稼ぐという流れになります。

この営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足したものを
「フリーキャッシュフロー」といいます。
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計がプラスなら、
手元にお金が増えたことになります。

フリーキャッシュフローの流れを、シェアーズが開発した
縦軸に投資キャッシュフロー、横軸に営業キャッシュフローをとった図で
見てみると、非常に分かりやすいです。

以下は、トヨタ自動車の例です。

トヨタの投資キャッシュフローと営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローの関係
トヨタのキャッシュフロー


トヨタは、投資キャッシュフローのマイナスが
営業キャッシュフローのプラスを上回っている状態です。

しかし、本業の調子が良いので、更なる成長拡大を狙っている状態です。

積極的に投資をしている企業は投資期 2 の領域に入ります。

企業が安定してくると、安定期 1 の領域に移ります。

これは、営業が投資を上回っている状態です。
フリーキャッシュフローがプラスになっており、実際に稼げている状態です。
この領域で、徐々に右下に向かっている会社が良い発展をしている会社です。

例えば、アスクル(2678)は、投資をして営業キャッシュフローを
稼ぐことを繰り返しながら発展しています。
(現在も、最新鋭の大型流通センターを大阪、仙台に作っています)

 

 

アスクルの投資キャッシュフローと営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローの関係
アスクルのキャッシュフロー


やがて企業が停滞してくると、停滞期 3 の領域に入ります。
営業キャッシュフローがプラスですが、
投資キャッシュフローもプラスという状態です。

つまり投資をしておらず(事業拡大をする気持ちが無く)、
手元にある財産(有価証券など)を売却しているため、
投資キャッシュフローがプラスになっている状態です。

投資がなければ次の稼ぎ(営業キャッシュフロー)も生まれないため、
この状態が続くと、企業は低迷していくことになります。

ダイエー(8263)は本業から入ってくる営業キャッシュフローが年々減少しており、

既存店舗や企業の売却のために投資キャッシュフローがプラスになっています。

 

ダイエーの投資キャッシュフローと営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローの関係
ダイエーのキャッシュフロー


この売却で作ったお金で借金を返済しているという仕組みです。

さらに、本業で営業キャッシュフローを稼げなくなってしまうと、
企業は固定資産などをどんどん売り、不足しているキャッシュを
補填するようになります。

そうなると企業は低迷期 4 に入ったといえます。
さらに進んで株や土地などの売るものがなくなると、

いよいよ後退期 5 に入ります。
これは営業キャッシュフローがマイナスで、
それを補完する投資キャッシュフローがない状態です。

そして、(非常に寂しいですが)稼ぎもなく売り物もなくなると、
あとは財務キャッシュフローでお金を調達しなければならなくなります。
これが破綻期 6 です。

資金が不足し、調達できなければ会社は破綻に至ります。

つまり、企業の栄枯盛衰をみると右下から始まって
ぐるーっと反時計回りに進み、左下で終わるということです。

いかがですか? 

このように営業と投資のキャッシュフローの流れを見ると、
企業が投資段階なのか?
回収段階にいるのかがわかります。

利益は出ていても実際にキャッシュフローを
稼げていない会社は案外多いものです。

そういう会社は粉飾をしているか、あるいは将来の特別損失という形で
一気に会計上の損失を計上する危険性があります。

そのようなことにならないよう、投資をする前に
キャッシュフローをじっくり見るべきです。


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